事業概要


 大学グループが,地域でインターンシップ,PBL等(以下「インターンシップ等」という。)のマッチング等を行う経済団体,自治体及びNPO法人等(以下「インターンシップ等支援団体という。」
と連携し,大学等におけるインターンシップ等の拡大を図る取組を支援するため,文部科学省から公募された事業です。
 中国・四国地域の12大学は,取組名称「中国・四国圏域での産官学協働によるインターンシップ等の推進」において,インターンシップ等支援団体と連携して,この事業の取組むこととして,申請・採択されました。

◎島根大学,愛媛大学,島根県立大学,岡山県立大学,尾道市立大学,岡山理科大学,倉敷芸術科学大学,くらしき作陽大学,広島修道大学,福山大学,山口東京理科大学,四国大学,(◎:幹事校)

(共通)中国経済連合会,四国経済連合会,株式会社 シーズ総合政策研究所,
NPO法人 ETIC.,一般社団法人 中国地域ニュービジネス協議会
(島根県)島根県経営者協会,公益財団法人 ふるさと島根定住財団,NPO法人 てごねっと石見
(広島県)広島県インターンシップ促進協議会,広島経済同友会,広島県中小企業家同友会,広島県
(岡山県)岡山県中小企業団体中央会,岡山県経済団体連絡協議会,大学コンソーシアム岡山,倉敷商工会議所,玉島商工会議所,児島商工会議所,一般社団法人 水辺のユニオン,岡山県,倉敷市,総社市
(山口県)山口県経営者協会,山口県インターンシップ推進協議会,山口県
(徳島県)徳島県産官学人材育成連携会議
(愛媛県)松山商工会議所青年部,愛媛県

平成26年度 〜 平成27年度

 本取組では,「産業界のニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業」(以下,「テーマA」という)において培ってきた中国・四国地域の大学・短大と産業界等との連携をもとに,PBLやインターンシップ等の地域密着型産官学連携教育(以下,「インターンシップ等」という)を推進することで次世代を担う人材育成の活性化を目指す。

 平成24年度に採択されたテーマAでは,中国・四国地域の18大学・短大と産業界等が連携し,協働体制を構築しながら,次の3つのテーマについて事業を推進しているところである。
テーマ1「キャリア系授業科目の改善・充実」(アクティヴ・ラーニングの導入など)
テーマ2「評価・指導方法の改善・充実」(ポートフォリオの活用促進など)
テーマ3「フィールド系教育の改善・充実」(産学連携による実践的教育の充実など)
     サブテーマ1「地域産業界等との連携を重視した実践的教育プログラムの開発」
     サブテーマ2「産業界のニーズに沿ったインターンシップの強化」
     サブテーマ3「産業界のニーズに対応した自律的な技術者養成プログラムの実施」
 本取組では,テーマAでの協働体制の中から,(1)インターンシップや産学連携による実践的教育を積極的に推進してきた大学(12大学),(2)中国経済連合会や四国経済連合会をはじめとした自治体,地元企業,経済団体,地域団体を中心として,組織(中国・四国圏域インターンシップ等推進組織運営委員会)を構成する。本組織に加わっている大学は,これまでの実績により地元企業との密接な連携が可能であり,地元企業からの理解と協力が得られる地域に所在する大学である。そして,支援団体の多くは,各県域においてインターンシップの受入先の確保や斡旋を実施するなどすでに経験とノウハウを有している団体や産官学協働による学生への教育に対する意欲が高く,実績を有している団体である。(中国・四国圏域インターンシップ等推進組織運営委員会の構成や枠組みに関しては,「地域インターンシップ推進組織の組織図」に記載する。)

 また,これまでインターンシップの受け入れが各県単位に行われている現状を踏まえ,中国・四国圏域インターンシップ等推進組織運営委員会の中に各県に「運営会議」を設け,インターンシップ等の取組がボトムアップとしてインターンシップの相互乗り入れなど県域を越え中国・四国圏域に展開していくこととする。

 上述のように,本事業を実施するうえで構成する中国・四国圏域インターンシップ等推進組織運営委員会は,テーマAでの協働体制を前提とし,(1)これまでに,インターンシップや産学連携による実践的教育を積極的に推進してきており,地元企業との連携が強固である大学,(2)インターンシップ等のノウハウを持ち,産官学協働による学生への教育に対する意識の高い,自治体,地元企業,経済団体,地域団体を中心として構成する。よって,本組織の対象地域は,組織に対応させて,中国・四国地域(島根県,岡山県,広島県,山口県,徳島県,愛媛県)とする。
本組織を中国・四国地域を対象とする理由は,次のとおりである。

1.  参加する連携大学に入学する者は,出身地が中国・四国地域である比率が平均80%を超えており,夏季休暇及び冬季,春季休暇期間中において出身地でのインターンシップに参加することが比較的容易である。これまで学生からも帰省先でのインターンシップに対するニーズが多く,こうした声に応えることにより地域全体へのインターンシップ等の普及・定着が促進すると考えられる。なお,平成25年度の出身地別(中国・四国,その他)学生割合を様式6(4)「その他,取組の概要を補足するデータ・資料等」として,記載する。
2.  本取組において,研修会やセミナー等を開催する際に,中国・四国地域を包括的に対象とすることで,類似したテーマでの研修会を各県において個別に開催するというような状況を避けることが可能であり,その結果,経費の節減,効率的な実施につながると考えられる。
3.  すでに,テーマAにおいて,中国・四国地域での大学・短大と産業界等との協働により教育改善に向けた様々な取組(アクティヴ・ラーニングの導入や実践的教育の充実など)を実施してきており,インターンシップ,出張講義,PBLなどに関して連携協力体制が確立している。そのため,これまでの成果が共有できるとともに,今回本取組に参加しない大学とも協力体制を維持することが可能であり,効果的な実践が期待できる。


 各地域におけるインターンシップ等の支援団体は,(1)すでにインターンシップの受入先の確保や斡旋などを行っており,それらのノウハウを活かして,主としてインターンシップを支援する団体,(2)産官学協働による学生の教育に対する意欲と実績を有し,主としてPBL等産官学連携教育を支援する団体,(3)産官学との連携に関して仲介的な役割を果たす団体,とそれぞれ役割分担することが可能である。このように機能別に役割を分担することにより,連携体制を強化しつつ,同時に水平展開を図ることにより,持続可能な連携体制を構築する。また,複数の団体から本事業全体の助言やサポートを受けることでより有効な組織運営を行う。

 本事業に参加する中国・四国圏域における大学及び産業界等のインターンシップ等に関する現状と課題は次のとおりである。

1.  中国・四国地域における産業界等との連携は,これまで共同研究を主として実施されており,インターンシップ等人材育成の観点ではあまり活発に行われてこなかった。これは,地域のほとんどを中小企業が占めるため,インターンシップの受入れに伴う負担増のみでメリットがあまりないことがこれまで指摘されている。
2.  特に,インターンシップに関しては,(1)受入企業の数が限られているため,希望する企業(業種)でインターンシップが体験できないこと,などにより企業と学生の間にミスマッチが生じており,企業では意識の低い学生に対する指導上の問題があり,学生はモチベーション維持が困難であること,(2)インターンシップの意義や効果について企業,大学,学生の意識にズレがあり,全学的に取り組むことが困難であること,(3)受入企業のほとんどが中小企業であり,研修体制が脆弱で適切なインターンシップが実施できないことが現状として挙げられる。
これらを解決するために,インターンシップ受入先の拡大,企業における教育プログラムの整備,マッチング等を行う専門人材の養成が喫緊の課題である。
3.  1,2に関連するものとして,平成25年度にテーマAにおいて中国経済連合会及び四国経済連合会と共同で実施したアンケート調査(中国・四国地域における就業能力形成に関するアンケート調査)のなかで,産業界からインターンシップやPBL等の実践型教育に関して次の提言がなされている。
(1)「言われる前に自ら考えて行動する」「何事にもやる気,意欲をもって取り組む」「新しい課題や困難な課題にチャレンジする」等の積極性やチャレンジ精神に関わる資質や能力を学生に身に付けさせる方法の一つとして,インターンシップやPBLなどの実践的教育は有用であり,大学と企業等が連携して実践的教育を充実していくことが望ましい。
(2)インターンシップ等の実践的教育の重要性については広く認識されているが,大学・短大や学生と企業間のミスマッチ(例えば,「大学・短大や学生ニーズと企業の教育内容のズレ」,「企業の考える学生の能力・資質に学生の遂行能力が合わない」,「学生の希望企業と受入企業がマッチングしない」,「インターンシップの目的に対する認識の違い」)や,受入企業の負担,さらには正規授業でない場合の学生のモチベーション低下等といった問題が存在しているため,大学と受入企業間での連携の強化,教育内容の充実と改善に努めることで,実りある成果を生み出すことが望まれる。
 これらの提言は,本事業に参加する中国・四国地域における大学及び産業界等が共通で抱えている課題であり,本事業における取組の中で解決することを目指す。
 なお,企業からの実践的教育に関する評価では,特にインターンシップが重要であると認識している企業は約80%を占めており,かつ要請があれば「協力したい」と回答した企業も約50%に上っており,受入企業の開拓は必ずしも困難な状況ではなく,課題を解決するために本取組を実施する機運が高まっていると言えるだろう。
4.  中国・四国地域特有の課題として,地域における高齢化,少子化に伴う後継者不足や技術の継承といった点があるうえに,学生の大企業志向のため地元企業が採用困難な状況がある。現在,各大学において中小企業と学生とのつながりを持たせるための様々な取組が実践されつつあるが,更なる取組が求められている。
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